10月5日に定例の、合同職員会議を行ないました。この数年、新型コロナの感染拡大を受けて、ZOOMを使用しての開催となっていましたが、今回は久しぶりに対面での開催となり、90名近い職員がひなたの道に集まりました。また、今年が法人設立35周年の節目となることもあり、記念講演としてノンフィクション作家の渡辺一史さんを講師として、お呼びしました。渡辺さんは、映画化もされた「こんな夜更けにバナナかよ」の原作者で、障害を持った方の自立のための支援を取材のかたわらし続けています。また、2016年に相模原で起きた集団殺傷事件の植松被告(現死刑囚)の取材を重ねており、施設の職員をしていた経験がありながら、障害者は不要であるとの思想から大事件を起こすにいたった理由や事件の本質を知るために拘置所に何回も面会に訪れています。事件発生当時にインターネット上で植松被告の主張に同調するような形で「やったことは間違っているが、主張には共感できる」などの声が少なからずあったことに対し、事件の背景・現代の風潮などについて、渡辺さんが自身の経験や取材に基づく持論、福祉職員としてそのような事にどう向き合えば良いかお話しして下さいました。津久井やまゆり園の当時の支援の実態など、メディア等では報道されていない情報も交え、色々なことがめまぐるしく変わる昨今の社会情勢の中、福祉職員として、利用者とどう向き合うのか、日々支援をする上でとても大切なお話を聞く事が出来、貴重な時間となったと思います。
行事部会長 牛越