理事長あいさつ

                        

昭和60年(1985年)「東村山手をつなぐ親の会」は「あきつの園」(知的障害者通所授産施設)を開園するため「社会福祉法人山鳩会」設立準備会を立ち上げました。「親の会」の母親たちは毎日のように夜遅くまで活動し、各方面の協力を取り付け、その甲斐あって昭和63年(1988年)「社会福祉法人山鳩会」が認可され「あきつの園」が開設しました。関係された皆様のご努力に対し衷心より敬意を捧げるものであります。その後心身障害児訓練施設としての「幼児訓練ポッポ」が移設され、併設されております。また、東村山市社会福祉協議会が運営していた「愛の園実習室」を平成14年(2002年)に受託し、翌年市より移管を受けました。さらに、平成19年(2007年)「親の会」のかねてよりの強い要望であった「第一から第五山鳩の家福祉作業所」を法人傘下の施設とし、新体系への移行に伴い「第一、第二、第三」を「なごみの里」とし、「第四と第五」を「みどりの森」としました。これにより、5施設の職員・利用者共に公平公正な待遇を受ける前提ができたことになります。詳しくは沿革をご覧ください。

 かつては施設整備の補助金制度が不十分であったため、これらの資金など、かなりの金額を各ご家庭が負担したと聞いています。そういったご家族の思いなどを含め、是非とも今後の利用者の状況に応じた新事業所の建設が望まれました。また、山鳩会では時に応じて事業の全体を見直してまいりました。特に、施設は安全な建屋であるべきと考えています。平成23年(2011年)に東日本大震災が発生し、多くの高齢者施設や障害者施設にも甚大な被害が発生し、現在でも十分に復旧が進んでいないと聞いています。山鳩会ではこの教訓を生かし、将来にわたって安全で安心して過ごせる施設の建設が急がれました。幸いにも山鳩会の状況にご理解を示して頂いた土地所有者の方が50年の定期借地契約の下、新事業所建設の計画が現実のものとなりました。誠に有難く心より感謝申し上げます。

 平成28年10月1日(2016年)新事業所「ひなたの道」は知的障害者の通所施設として、また法人本部を兼ね備えた施設として建設されました。強固な建屋の中で当面の安全が確保されることになります。また、利用者の高齢化や他の障害を複合した変化を想定し、のびのびゆとりある時間を過ごせるようにとの想いで施設運用していきたいと考えております。「ひなたの道B型・生活介護」の利用者さんは、安全で円滑な通所を常に考えている職員の見守りで、事故もなく作業に・活動にと頑張っています。また、緊急時あるいは災害時に有意義に活用するために、例えば、電源は東京電力と太陽光発電、ガスは都市ガスとプロパンガスのそれぞれ二系統とし、さらに、食料と水を100人分を7日分備蓄します。このことにより、近隣の皆様にも施設に対してさらなるご理解を頂けるのではないかと考えています。今後は地元廻田町の皆さまとどのように関わり、双方の協力体制を作っていくべきか「ひなたの道地域連絡会」を立ち上げ、定期的に懇談し、その時々の課題解決をしていきたいと考えております。

 社会福祉施設の必要性は一般にご理解のあるところと思いますが、いざ近隣に建設されるとなるとなかなか複雑な思いの方が少なくないようです。山鳩会では計画の概要段階から近隣の皆様や自治会の皆様にそのあらましを説明し、さらに、具体的に補助金の決定を見てからは、工事の内容を経時的に示した資料を基に、ご理解を深めていただく努力をしてまいりました。今後は日常の業務を見ていただくなり、行事等に参加していただくなりして、不安を安心に変えていただく努力をしていかなければならないと考えています。

 山鳩会は「ひなたの道」開設により、4施設・5事業所に、利用者約200名、職員は常勤・非常勤合わせて約100名の体制となりましたが、事業所の移管や統合により今日の規模になったため、一体感に乏しいところがあります。これらを解消するために、ほぼ毎年人事異動を行っていますが、施設長も例外ではありません。また、人事考課制度を導入し、資格・経験・能力を加味して毎年評価しています。また別な観点から、本部機能を充実させる事により、各事業所での事務作業を軽減し、利用者支援のために必要な時間を十分確保できるようにしています。さらに、利用者の高齢化や複合した疾患の方が増える予想から、食育と成人病予防のために昼食の提供は必須と考えます。さらに、ロゴマークを制定し、商標登録しました。

 今後の課題として、様々な状況に応えられるよう、要望や情報の収集、分析、対応などがタイムリーにかつ正確に行われるように、法人本部の機能を充実させていくとともに、職員の資質の向上を進めてまいりたいと考えています。

 山鳩会では、利用者の日常生活のすべての時間に、関われる支援体制が望ましいと考えています。たとえば休日の過ごし方や趣味に関する相談であっても、利用者の性格や家庭の状況を十分に考慮したものでなければなりません。また、利用者の人権擁護はまだまだ不十分です。一部の事件・事故に関して誤解されるのは大変悲しいことですが、これに反発することなく、理解を深めるための不断の努力が大切だと考えます。

 次の課題はライフステージに合わせたトータルな支援体制の構築です。例えば、日中活動以外の時間の支援は誰が責任を持つのでしょうか。施設内のことは今後も責任を持って充実するようにお約束しますが、その他の時間帯や相談事は利用者の状況を十分に理解している支援員を軸に行われるべきものと考えます。山鳩会は今後、グループホームやケアホームとの連携整備・法律の専門家の指導を得て、トータルな支援体制の確立を目指すべきと考えます。

私たちは許より微力でありますが、全員が一致協力し「山鳩会」の発展のために努力してまいりたいと考えております。 今年も利用者の人権を擁護し、障がい理解を深めるために普段の努力を大切に事業展開していきたいと思います。

 又、平成29年(2017年)4月からは社会福祉法人制度を大きく改革する法律が施行されます。山鳩会も経営組織の在り方の見直し(ガバナンスの強化)、理事・監事・評議員の選任方法の変更等を行っていきます。今後共ご理解ご協力をお願い申し上げます。