理事長あいさつ

                        

 昭和60年に東村山手をつなぐ親の会が通所授産施設を開園するため設立準備会を立ち上げ、昭和63年に「社会福祉法人山鳩会」が認可され「あきつの園、幼児室ポッポ」が開設されました。平成15年に東村山市社会福祉協議会より「愛の園実習室」を移管致しました。その後、平成19年に「第一山鳩の家」から「第五山鳩の家」を親の会より移管し、平成21年に「なごみの里」と「みどりの森」として再出発いたしました。東日本大震災が発生し平成24年5月恩多町に「なごみの里」を移転し、平成28年10月に廻田町に「ひなたの道」を建設して「愛の園実習室」と「生活介護」を統合し多機能型として開所致しました。その後「あきつの園」の大規模改修工事を行い、令和2年10月には念願であったグループホーム「せせらぎの里」を開所致しました。

 直近の出来事では、令和元年に東村山市より「東村山手をつなぐ親の会」が事業の継続が厳しいため、山鳩会が事業を担えないかとご相談がありました。山鳩会は親の会が立ち上げたという歴史があったので、翌年には事業譲渡の会議を立ち上げました。法人間で話し合いを重ねていく中で、「みどりの森」の移転時期と事業譲渡のタイミングが重なったため、「みどりの森」を就労継続支援B型と自立訓練事業の多機能型として開所する方針を固め令和3年12月に野口町に移転しました。山鳩会では既に多機能型としての事業所があり、利用者や職員が日々活発に交流を行い、昼食時や行事等で楽しく過ごしています。多機能型には沢山の利点があり、支援レベルの向上や人材育成に繋がっています。その後も話し合いを続けていく中で様々な困難はありましたが、令和4年4月に新たな事業所として、「せせらぎの里あおば・くめがわ」、放課後等デイサービスの「こばと」、「山鳩会相談支援事業所」をスタートすることが出来ました。

 このように多岐におよぶ事業の譲渡を受けることができたのは、以前から毎年の人事異動を行うことで事業所間の風通しを良くして横の繋がりを強めてきたことと、事業所の管理をしてきたベテランの施設長が相次いで定年を迎えるにあたり、今後の体制強化を見据えて新たに各事業所に主任を配置することで組織力を高めてきた結果であると考えています。中堅職員である彼らが自ら率先して仕事をする事で事業所運営を一から学び、施設長の苦労を肌で感じながら、より良い利用者支援や安心安全な事業運営を継続できると信じています。

 結びに、時代が変われば価値観も変わり、関わる人が変われば運営の在り方も変わります。山鳩会はもとより社会福祉法人の在り方が大きく変わろうとしております。そんな時だからこそ、後援会や父母会と連携し地域に根差した活動に力を入れていきます。また、法人の運営に関しても日中活動の場とグループホームを兼ね備えたことで、利用者の日常生活の全ての時間に関われる体制となりました。当初の理念であった幼少期から高齢までの方が事業所で活動できる環境が整いつつあります。私たちは許より微力ではありますが職員全員が一致団結し障がい福祉の発展のために努力して参ります。末筆ではございますが皆様のご健勝をお祈り申し上げるとともに今後とも当法人への変わらぬご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。